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2019年9月10日

福岡民報2019年8月号より

「6・9若者憲法集会」社会を変える展望語り大きなエネルギーに

民主青年同盟福岡県委員長 山野遼大

6・9若者憲法集会・デモ行進2014年に全国の青年が相次ぐ憲法無視の安倍政権に対し、「憲法守れ」「戦争反対」と声をあげたことから始まった「若者憲法集会」が6月9日、東京都立青山公園で開かれました。今年6回目を迎えます。

福岡からも毎年、青年を派遣しています。今回も多くの方からのご支援を頂き、高校生や学生、社会人の20名以上が参加でき、過去最多となりました。

2013年の特定秘密保護法強行採決、2014年の集団的自衛権の行使容認の閣議決定、2015年には戦争法(安保法制)の強行採決、2016年には参院選、2017年共謀罪などなど、毎年のように大きな節目が巡ってきて、若憲集会がその時々の政治の矛盾に対して声をあげる大切な場になってきました。

今年は、参院選で自民党が初めて憲法改正を公約に上げ、改憲勢力が本腰を入れてくる中、全国の青年が全体集会に1200人、原宿に繰り出してのデモ行進に1500 人集まりました。現行憲法の価値を学びなおし、「憲法守れ」「主権者は私たち」と声をあげることができ、選挙をたたかうための大きな弾みとなりました。

午前中に9つの分科会があり、教育や消費税、朝鮮半島問題や医学部入試差別問題、沖縄米軍基地問題など、多種多様な分野を通して憲法の価値を学べる内容でした。

同世代の仲間の発言が、考えを改める機会に

福岡から参加した高校生は、沖縄に住む同世代からの米軍基地問題についての発言を聞き、「米軍基地がなくなれば、沖縄の経済効果が2兆円ほど上がるという話が心に残りました。私の学校に沖縄の米軍基地賛成の先生がいて、『米軍基地がある方が沖縄の経済は回っているんだ』とおっしゃっていて、私もよく調べもせず、そうなのかと思っていたので、もっと調べたり、他の人の意見も聞けばよかったなと思いました。だけど今回、自分の考えを改められて本当に良かったです」「全国の高校生の活動報告もあって、全国の高校生も頑張っていると聞いて自分も頑張ろうと思いました」と感想を語っています。

これまでの学校生活で何となく形成されてきた認識を大きく揺さぶられる経験や、同世代がそれぞれの住む土地で、自分自身や周りの青年の要求のために声をあげ、たたかっている話を聞く経験というものは、普通の学校生活ではなかなかできるものではありません。これから有権者となっていく高校生にとって、これらの経験は自身の視野を広げる大事な経験となりました。

午後からの全体集会では、医学部入試差別問題に当事者として立ち上がった学生や、京都で自衛隊への住民の個人情報提出に反対した青年、沖縄で基地問題に正面から立ち向かって反対の声をあげている青年など、全国各地で直面している問題に対しての運動が報告されました。中でも、衝撃を受けたのは、東京の学生からの発言で、「生活費と学費を、アルバイトと奨学金でまかなっている。一日3食食べることすらも贅沢だ」と切実な実態が語られたことでした。このような実態を変えるためにも、本当に憲法が生活に活かされる社会を作っていかないといけないと、私自身も決意を新たにしました。

デモ行進では、右翼からの妨害があり、デモが2時間も続く大変な一面もありましたが、沿道からの応援に励まされ、大いに声をあげ、アピールしました。

今年のデモでは、「武器を買うなら年金払え」「消費税、さげたらええやん」「女(男)らしさを押し付けないで」というコールがあり、世間で問題になっている事柄に対して敏感に反応し、日々価値観をアップデートしている、しようとしているという力強さを感じました。

福岡の同盟員は、「原宿でサウンドデモを行った時、私たちの要求に賛同してくれる沿道の方がたくさんいました。希望を持てる社会にしてほしいと思っている青年は存在します。賛同してくれたデモに参加していない方も一緒になって声をあげれば、現政権が無視できないくらいの大きな波になります」と社会を変える展望を語っており、今後の活動への大きなエネルギーとなっています。

集会での教訓をさらに広げていく

福岡の民青同盟は、集会に向けて4月から県内で「憲法カフェ」を複数回開催し、「そもそも憲法とは」「私たちの実際の生活は憲法に守られているのか」「現行憲法の価値とは」という点で丁寧に学びなおしてきました。

今回の集会で憲法についての学びを更に深めるとともに、全国で繰り広げられている「私たちの暮らしに憲法を活かそう」というたたかいの経験も学ぶことができました。今後もこの学びを大いに広げ、憲法を守り、活かす活動に元気に取り組んでいく決意です。

みなさんの声をお聞かせください